まず、4枚のカードの内訳を。

ハートの2
スペードの10
クラブのK
ダイヤのK

この4枚です。

まず最初に、一番下に2があるのを見せてから、一枚づつカードを混ぜる(16秒付近)動作の時に、 2が一番上に来るように見えますが、混ぜ終えた時点で2は2番目に来ています。混ぜ始める前の 状態からの状態変化を説明すると、次のような感じになります。
(初期状態を、上からABCDとします。D=2です。)

ABCD
(Aを残して、残り三枚を上に持っていく)
BCDA
(BCを残して、残り二枚を上に持っていく)
DABC
(Aを一番上に持っていく)
ADBC

これで、D=ハートの2が2番目に来ます。
次に、一番上のカードをめくって2を見せている場面ですが、これは実際は「上2枚のカードをいっぺんに 裏返している」と推測できます。したがって、実際にハートの2があるのは上から2番目となります。 そうすると、次に一番上のカードを一番下へ持っていった後で、指を鳴らすとまた1番上に来ているのは 説明するまでもありません。2番目にあったハートの2が、一番上のカードを一番下へ回す事によって、 一番上へ来たと言う訳です。
次に、一番上のハートの2を、上から3番目へ入れている場面は、これは実際に3番目へ入れていると 思われます。そして先ほどと同じ要領で、次のように見せます。
(初期状態を、上からABCDとします。今回はC=2です。)

ABCD
(上から3枚いっぺんに裏返してハートの2を見せる)
(一番上のカードを捨てる)
BCD  捨てA
(上から2枚いっぺんに裏返してハートの2を見せる)
(一番上のカードを一番下へ移動)
CDB  捨てA
(一番上へ来た、ハートの2をそのまま1枚めくって見せる)
(上から2枚のカードを、一番下へ移動)
BCD  捨てA
(上から2枚いっぺんに裏返してハートの2を見せる)
(一番上のカードを捨てる)
CD   捨てAB
(一番上へ来た、ハートの2をそのまま1枚めくって見せる)

これで、ハートの2に関するトリックは終了です。
次に、スペードの10に関するトリックですが、これも今までのトリックとほぼ同じです。1枚づつカードを めくっていって、それぞれがスペードの10に見せているのは、次のような感じだと思われます。
(初期状態を、上からABCDとします。C=10です。)

ABCD
(上から3枚いっぺんに裏返して、スペードの10を見せる)
(一番上のカードを、右手に持つ)
BCD  右手A
(上から2枚いっぺんに裏返して、スペードの10を見せる)
(一番上のカードを、右手に持つ)
CD   右手AB
(一番上へ来た、スペードの10をそのまま1枚めくって見せる)
(スペードの10を裏返し、一番下をめくって見せるように見せかけて、再びCを裏返す)

なお、一番最後は相当早業なので、スロー再生しながら、再生+一時停止でコマ送りしないと確認できない かと思われます(汗)  ここまでくれば後は簡単です。一番下に来たスペードの10を見せながら、 上から1枚ずつカードを左手に移動しているだけなので、この部分は不思議でもなんでもないです(苦笑) ともかく、これでスペードの10に関するトリックも終了です。
最後に、すべてのカードがKになるトリックですが、まずよく見れば分かりますが、Kはクラブと ダイヤしかありません。これに気付けば、トリック自体は先ほどのものと大して変わりません。
(初期状態を、上からABCDとします。B=クラブK、D=ダイヤKです。)

ABCD
(下から2枚を上に、いっぺんに裏返して見せながら持って来る)
CDAB
(一番上のカードを捨てる)
DAB  捨てC
(下から2枚を上に、いっぺんに裏返して見せながら持って来る)
ABD  捨てC
(一番上のカードを捨てる)
BD   捨てAC
(一番下のカードを見せる)
(残りの一枚を見せる)


これで終了です。トリックよりも、マジシャンの技術が相当重要そうなマジックですね(滝汗)